国内研修(幌延深地層研究センター)に行きました
場所:日本原子力研究開発機構 幌延深地層研究センター
(北海道天塩郡幌延町)
期間:2015年3月25日 (水) ~ 3月27日 (金)
幌延深地層研究センターは、高レベル放射性廃棄物の地層処分技術に関する研究開発として地層科学研究や地層処分研究開発を行っています。今回は、1期生から3期生までの希望者13名が参加しました。
ゆめ地層館前にて
ここでは、地下深くに坑道を掘り進みながら、下水や岩盤などの性質を調べることで地下深部の地質環境を把握するための技術開発をしています。〝地下はどうなっているのか〟〝なぜそんな仕組みになっているのか〟そして〝将来はどうなるのか〟等を明らかにするため地層処分研究開発の基盤となる研究を日々続けています。
職員の方から概要説明をしていただいた後、作業着・ヘルメット・非常時のライト等を装着し、エレベーターに乗って地下350mの調査坑道に入講しました。各試験坑道での試験状況の説明を受け、ふたたび西立坑より地上まで移動のルートをたどりました。
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坑内での見学の様子1 |
坑内での見学の様子2 |
世界共通の課題である高レベル放射線廃棄物の最終処分は、日本でもいずれ確実に必要となる重要な研究です。今回初めて自身の眼で確かめる機会を得た学生たちは、職員の方の説明に熱心に耳を傾けていました。
坑内での見学の様子3
展示施設見学の後に向かった「ゆめ地創館」では、簡単な試験キットを用いて緩衝材が持つ止水機能について実験を行いました。緩衝材には釘穴を塞ぎ、水を漏らさない機能が備わっていることを確認することで、小さな一つ一つの研究や実験の積み重ねが大きな成果につながっていくことを実感しました。
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真剣に実験中 | ゆめ地層館内での展示見学 |
質疑応答では、見学を通して生じた疑問をはじめ、研究や実験に関する専門的な質問、行政の動き、地域が研究施設の受け入れた経緯等に至るまで、様々な質問が飛び交いました。
質疑応答の様子
<最後に>
羽田空港から旭川空港へ飛んだ後、バス・鉄道とあらゆる交通手段を用いてひたすら北へ北へと向かい、目的地の幌延駅に到着した時は東京を出発してから約8時間が経過していました。春とはいえ、まだ多くの残雪残る幌延駅は17時を過ぎると駅員さんもすでに帰宅し無人駅。思わず、高倉の健さんが白い息を吐きながら「しばれるなー」と言いながら立つ姿が見えるようでした。
研究施設の皆様、美味しい食事を作ってくれた宿泊施設のお母さんたち、暖かく迎え入れてくださった幌延の皆様、どうもありがとうございました。